昨年から、LoRa通信のスマート農業・防災への活用を目指して少しずつ実験に取り組んできました。
今年は水田の水温と水深をLoRaWANとTTNを利用してクラウドにアップロードし、Grafanaを利用して可視化する取り組みを行っています。
昨年は様々な機器を運用しようと30Wのソーラーパネルと鉛蓄電池を使用していたため、屋外でも電源に困ることはありませんでしたが、今年は市販のソーラーモバイルバッテリーを電源に利用しています。
今回利用しているモバイルバッテリーは、ワイヤレスイヤホン充電対応ではないため、消費電力が少ないと一定時間経過後に給電がストップしてしまいます。
LoRaWANモジュールとArduinoを接続しただけではそれほど電力を消費しないらしく給電がストップしてしまうため、30秒ごとに負荷をかける回路を利用することで常時給電を実現しています。
そのため、梅雨の日照時間が短い時期にモバイルバッテリーが空にならないか心配ではあります。そのあたりも、実験で見極めたいところです。
水深の測定には、eTapeという水深により抵抗値が変化するセンサーを利用しているのですが、バケツにためた水道水と田んぼの水では抵抗値が異なり、事前の設定ではうまく測定できず、現地で再調整しました。
さらに、水温により抵抗値が変化するようなので補正が必要なのですが、まだ対応できていません。
データの可視化に初めて利用したGrafanaはOSSですが設定も難しくなく、簡単に導入できました。閾値を設定しメール通知やLINE通知もできるようです。
小規模なシステムであれば、十分対応可能であると感じました。