Notion X IoT (Sigfox)  社員証ICカードで勤怠管理


上記のムービーを再生してサンプルの動作をご確認ください。

昨年あたりから、「Notion」を、みなさんに勧めています。

Notionは個人のメモとしても利用できますし、企業やグループの情報共有ツールとしても利用できます。
最も便利なのは、WEBデータベースとして利用できることです。
ExcelやGoogleスプレッドシートでは管理しきれないデータでも、Notionのデータベースをうまく活用すると、データを整理して管理することができます。

また、データベースのデータを、表形式やボード形式、カレンダー形式などの「ビュー」にカスタマイズして表示することも簡単にできます。
同じデータベースを、営業用のビュー、経理用のビュー、生産用のビューと各部門ごとにビューを設定すれば、必要な情報のみを表示することも可能になります。

とにかく、Notionの使い方をマスターすれば、DXが進むことは間違いありません!
おまけに、無料から使うことができます。

NotionとIoTデバイスを連携した利用例はあまり見かけたことがないため、チャレンジしてみることにしました。

社員証(ICカード)を利用した勤怠管理

処理概要

  1. IoTデバイス(M5Stack)のモード(出勤・退勤・外出)をボタンで設定する。
  2. 社員証として利用しているICカードをRFIDリーダーにて読み取る。
  3. 読み取ったICカードのIDをLPWA通信の一種Sigfoxにて送信する。
  4. Notionに登録されている従業員データベース(社員番号、氏名、カードID)を利用して、送信されたカードIDから従業員を特定する。
  5. 特定した従業員の出社時刻または退社時刻を出勤簿データベースに記録する。
  6. 退勤時にはその日の勤務時間を自動計算し、出勤簿データベースに反映する。

IoTデバイスについて

IoTデバイスの本体にはM5Stackを利用しました。M5Stackのソフトウェア(ファームウェア)はUIFlowというノーコードツールを利用して組んでいます。

M5StackにICカードのデータを読み取るRFIDリーダーを接続。読み取ったデータをSigfoxモジュールを利用して送信します。

今回はたまたまSigfoxを利用しますが、WifiでもLTEでもデータ送信は可能です。

M5Stackのノーコードツール UIFlow

Notionの外部連携サービス

Notionのみではデータベースを自動的に処理することはできない部分があります。そのため、Notionに外部ツールを接続し、そちらで処理を行い、その結果をNotionのデータベースに書き込みます。

このサービスもノーコードツールになっており、簡単に利用可能です。

今回の処理では出勤時には上側のフローが動作し、退勤時には下側のフローが動作します。

Notionの動作

Notionには2つのデータベース(従業員名簿、出勤簿)を準備しました。

上記はデータベースを表形式で表示した状態です。

Notionではデータベースの表示方法を簡単に切り替えることができます。

また、1つの画面に従業員の出勤状況(退勤・出勤・外出)をグループ化して表示する部分とタイムレコーダーデータを表示する部分を埋め込むことができます。
出勤ボードは従業員名簿のデータベースをボード形式で表示したもの、タイムレコーダー部分は出勤簿データベースをテーブルビューで表示したものです。

Slack通知

従業員が出勤・退勤した際にリアルタイムでSlackに通知します。

Sigfoxについて

今回利用したLPWA通信の一種Sigfoxは低消費電力でデータ通信が可能な規格です。

ただし、1日のデータ送信回数が最大140回に制限されます。データ受信は4回です。
よって、タイムレコーダーには不向きな通信ですが、それは置いておいて通信モジュールが余っていたので利用してみました。

Sigfox等のLPWA通信については下記のページをご参照ください。