ネット通販(6次化)をお考えの小規模農家におすすめ書籍「これならできるオリーブ栽培」

小豆島でオリーブの有機栽培に取り組まれている山田典章さんが、今まで10年間かけて培われたオリーブ栽培ノウハウを惜しみなくまとめらている書籍です。

日曜日の朝、たまたま聞いていたラジオ番組 東京FM「いのちの森」にゲスト出演されていて聞いているうちに、私もオリーブ栽培をやりたくなり書籍を購入しました。

表題のとおり、オリーブの有機栽培方法について書かれているのはもちろんのこと、ご夫婦お二人で栽培と加工をされるうえで必要な農機具や資格、田んぼの水はけ改善等についても書かれており、オリーブ栽培以外にも応用可能な項目が多く書かれています。

なかでも、このブログにご紹介したかった部分は「直販」についてです。
これからの農業では農家の直販(6次化)が必要不可欠だと私は思っています。

山田さんは農協などには出荷されず、インターネット販売をメインされています。

山田オリーブ園様ホームページ

オリーブが収穫できるまでには3年程度必要で、小豆島に移住されてからオリーブが初収穫できるまでの3年間、毎日オリーブ畑のこと、考えたこと、日々の島での暮らしのことなどをブログに書かれていたそうです。

そして、3年目に初めてオリーブの収穫ができたことをブログに書かれた翌日、あるパン屋さんからオリーブの注文メールが入りました。
これが、インターネットで初めてオリーブが売れたときのことだそうです。

弊社でもお客様によくお伝えすることなのですが、SNS(Facebook、Instagram、twitterなど)は気軽に投稿しやすく比較的継続しやすいのですが、これらは一時的に情報を発信する(拡散する)ツールです。
情報を拡散するためには、SNSは必要なツールです。

対してブログは、ある程度文章や画像を用意する必要があり、作成に時間がかかってしまうのですが、一度書けばブログやホームページを閉鎖しない限りインターネットから検索(Google、Yahoo)をして見つけてもらえる可能性があります。
自社の「情報の財産」として、残すことができます。

SNSとブログは性質が異なることから、両方をうまく活用する必要があります。

書籍からの引用です。

僕も妻も会社員だったのでワードやエクセル、メールやネット検索くらいの最低限のパソコン操作はできましたが、その程度です。インターネットショップなんて、どうやったらいいか検討も付きません。しかし、オリーブを植えたばかりの頃は、売るものもなかったので、そのうち何とかなるだろうと、とりあえず、畑でやっていること、考えたこと、日々の島での暮らしなどを思いつくままに、ブログの日記として書き始めました。毎日、畑仕事が終わったら、読まれているのかいないのかわからないブログをアップし続けました。

これならできるオリーブ栽培(著者:山田典明 農文協)

3年間、地道に書かれていたブログが、山田さんのオリーブにかける情熱を皆さんに伝えていたため、初収穫と同時に購入したいお客様からすぐに連絡が来たのでしょう。

今ではインターネット注文が販売のメインになっており、Wordpress(ワードプレス)というシステムを導入されて、ホームページとブログを自社で運用され、外部のショッピングカート(カラーミーショップ)を連携してインターネット販売をされているとのことです。

弊社でもWordpressを用いたホームページ制作やショッピングカートとの連携もお手伝いできます。
難しそうだと諦めず、ぜひ、ご相談ください。

最後に、オリーブ栽培には日照時間が年間2,000時間程度必要だとのことで、私の暮らす鳥取県は1,700時間程度なのでちょっと無理かもしれません。
ただ、オリーブの葉っぱを使った、オリーブ茶は楽しめるかもしれません。

今年、妻が商品化予定の「よもぎほうじ茶」とブレンドすると、さらに楽しめるような気がしてワクワクしています。

さらに、山田さんは「 AIゾウムシハンター プロジェクト」を始めようとされています。オリーブの天敵ゾウムシを、今は目視で確認して手作業で除去されているのですが、ゾウムシがオリーブの木に擬態化(?)して素人が見つけるには困難とのこと。その、ゾウムシの発見をロボットとAIによる画像認識で自動化できないかという、個人的には興味津々のプロジェクト。近赤外線画像とかで判別できないだろうか?

近くであれば、ぜひ参加させていただきたいプロジェクトなのですが。。。ちょっと、遠いので残念です。